前を向いて

先日、小樽の企業様にお伺いしていたところ

「男性社員の歩き方見てほしい」となり

にこやかな男性が次々と現れ、急きょ小レッスンとなりました

 

遅れていらした男性が、とても穏やかで優しい笑顔の方なのですが、身長が高いせいなのかなぜか歩くときはいつも必ず頭を下げ、目線も下を向いたままで歩いているとのこと。

同僚も「そうそう」とうなずいていらっしゃいます。

 

「下は見ないで下さい。前を向いて歩く人生にしましょう。

いつもお顔を上げて、前を向いて歩く人生に変えましょう」とお声をかけレッスンを始めました。

 

そんなお姿を「顔を上げて歩いているのを初めて見た」と同僚の皆さんも笑顔で話し、

どの方もとても熱心に歩いて下さり、次回の社員研修には男性もご参加いただけることになり、

とてもうれしく思い、本当に楽しみです。

 

今週放送のNHK「プロフェショナル」にご出演の染色家で人間国宝 志村ふくみ氏が

生き物である藍染の藍が、約2か月ほどでかめの中で終わりを迎える際に、

その藍について「水準が高く衰えていくのか、水準が低く衰えて行くのか」とおっしゃり、

まるで自分に向けられた言葉のように感じたのは、私だけでしょうか。

 

年齢を考えてあきらめていらっしゃる方や、変えたくても状況的に難しく断念をしたりなど、

さまざまな思いを抱えていらっしゃる方も多いかと思います。

 

88歳にして周囲の反対を押し切り染色学校を開校し

なんとか後世に残したいという思いが伝わり、

今もなお、日々前を向き、凛としたその生きる姿勢には学ぶべきことが多くあり、

少しでも近づくことができるのなら、なりたいものです。

 

今すぐでなくとも、"できる日が来た時には”という思いや

"今できる小さなこと”からでも始めてみることが

とても大切なのかもしれませんね。